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まず読みたい定番論文

今の生成AIの土台になった重要論文を、原論文の発表順に並べました。ここから読むと、Transformer → 大規模化 → 指示への追従 → エージェント、という研究の流れがつかめます。

掲載 12本

2017年の論文

1本
5 注目度 注目度 5段階中 5

大規模言語モデル 定番 原論文 2017年 約2分で読める

Transformerの原点「Attention Is All You Need」――再帰も畳み込みも使わず、注意機構だけで翻訳の最高精度に

Attention Is All You Need

要点再帰(RNN)や畳み込み(CNN)を使わず、注意機構(アテンション)だけで構成する新しいモデル「Transformer」を提案。機械翻訳で当時の最高精度を出しつつ、並列化しやすく学習時間も大幅に短い。

Ashish Vaswani, Noam Shazeer, Niki Parmar 他5名 arXiv:1706.03762

2020年の論文

4本
4 注目度 注目度 5段階中 4

大規模言語モデル 定番 原論文 2020年 約2分で読める

「大きくすれば賢くなる」を定量化したスケーリング則――モデル・データ・計算量と性能のべき乗則

Scaling Laws for Neural Language Models

要点言語モデルの損失は、モデルサイズ・データ量・学習計算量に対してべき乗則で下がることを実証。決まった計算予算のもとでは、非常に大きなモデルを比較的少ないデータで学習し、収束前に止めるのが効率的だと示した。

Jared Kaplan, Sam McCandlish, Tom Henighan 他7名 arXiv:2001.08361

5 注目度 注目度 5段階中 5

RAG/検索 定番 原論文 2020年 約2分で読める

RAG(検索拡張生成)の原点――言語モデルに外部知識の検索を組み合わせ、より事実に即した生成へ

Retrieval-Augmented Generation for Knowledge-Intensive NLP Tasks

要点事前学習済みの生成モデル(パラメトリック記憶)に、Wikipediaの密ベクトル索引を検索する仕組み(非パラメトリック記憶)を組み合わせた「RAG」を提案。オープンドメインQA 3タスクで最高性能を出し、より具体的で事実に即した文章を生成した。

Patrick Lewis, Ethan Perez, Aleksandra Piktus 他9名 arXiv:2005.11401

5 注目度 注目度 5段階中 5

大規模言語モデル 定番 原論文 2020年 約2分で読める

GPT-3「言語モデルは少数例で学ぶ」――1750億パラメータで、ファインチューニングなしに多様なタスクをこなす

Language Models are Few-Shot Learners

要点1750億パラメータの言語モデルGPT-3を学習し、追加学習なしで、テキストで数例を示すだけ(few-shot)で翻訳・質問応答・3桁の計算など多くのタスクを高い性能でこなせることを示した。人が見分けにくいニュース記事も生成できた。

Tom B. Brown, Benjamin Mann, Nick Ryder 他28名 arXiv:2005.14165

5 注目度 注目度 5段階中 5

画像生成 定番 原論文 2020年 約1分で読める

拡散モデル(DDPM)――ノイズ除去を繰り返して高品質な画像を生成する、画像生成AIの基礎

Denoising Diffusion Probabilistic Models

要点非平衡熱力学に着想を得た「拡散確率モデル」で高品質な画像生成を実現。CIFAR10でFID 3.17の最高スコアを出し、LSUN 256×256ではProgressiveGANと同等の品質を得た。

Jonathan Ho, Ajay Jain, Pieter Abbeel arXiv:2006.11239 GitHub

2021年の論文

3本
4 注目度 注目度 5段階中 4

マルチモーダル 定番 原論文 2021年 約2分で読める

CLIP――画像とテキストの組を4億件学習し、追加学習なしで多様な画像認識をこなす

Learning Transferable Visual Models From Natural Language Supervision

要点インターネットから集めた4億組の画像とテキストで「どのキャプションがどの画像に合うか」を予測する学習を行い、自然言語で指定するだけで新しいタスクに転用(ゼロショット)できる画像モデルを実現。ImageNetで元のResNet-50と同等の精度を、その学習データを使わずに達成した。

Alec Radford, Jong Wook Kim, Chris Hallacy 他9名 arXiv:2103.00020 GitHub

5 注目度 注目度 5段階中 5

学習手法/ファインチューニング 定番 原論文 2021年 約2分で読める

LoRA――元の重みを固定して小さな行列だけ学習、大規模モデルのファインチューニングを軽量に

LoRA: Low-Rank Adaptation of Large Language Models

要点事前学習済みの重みを固定し、各層に学習可能な低ランク行列を差し込むだけでモデルを適応させる「LoRA」を提案。GPT-3 175Bの通常のファインチューニングと比べ、学習するパラメータを1万分の1、GPUメモリを3分の1にしつつ、同等以上の品質を得た。

Edward J. Hu, Yelong Shen, Phillip Wallis 他5名 arXiv:2106.09685 GitHub

5 注目度 注目度 5段階中 5

画像生成 定番 原論文 2021年 約2分で読める

潜在拡散モデル(Stable Diffusionの基礎)――圧縮した潜在空間で拡散させ、高品質な画像生成を低コストに

High-Resolution Image Synthesis with Latent Diffusion Models

要点拡散モデルを画素空間ではなく、事前学習済みオートエンコーダの潜在空間で動かす「潜在拡散モデル(LDM)」を提案。計算コストを大きく下げつつ画質を保ち、クロスアテンションでテキストなど多様な条件による生成も可能にした。

Robin Rombach, Andreas Blattmann, Dominik Lorenz 他2名 arXiv:2112.10752 GitHub

2022年の論文

3本
5 注目度 注目度 5段階中 5

推論 定番 原論文 2022年 約2分で読める

思考の連鎖(Chain-of-Thought)プロンプト――途中の推論ステップを例示するだけで、LLMの複雑な推論力が大きく向上

Chain-of-Thought Prompting Elicits Reasoning in Large Language Models

要点プロンプトに「途中の推論ステップ」を含む例をいくつか示すだけで、大規模言語モデルの算数・常識・記号推論の性能が大きく上がることを示した。5400億パラメータのモデルに8例を示すだけで、数学文章題GSM8Kで最高精度を達成した。

Jason Wei, Xuezhi Wang, Dale Schuurmans 他6名 arXiv:2201.11903

5 注目度 注目度 5段階中 5

学習手法/ファインチューニング 定番 原論文 2022年 約2分で読める

InstructGPT――人間のフィードバックで学習し、パラメータ100分の1でもGPT-3より好まれる応答に

Training language models to follow instructions with human feedback

要点人間が書いた手本での教師あり学習と、出力の順位付けに基づく強化学習(RLHF)でGPT-3を調整した「InstructGPT」を提案。13億パラメータのInstructGPTの出力が、1750億パラメータのGPT-3より人間の評価で好まれた。

Long Ouyang, Jeff Wu, Xu Jiang 他17名 arXiv:2203.02155

5 注目度 注目度 5段階中 5

エージェント 定番 原論文 2022年 約2分で読める

ReAct――「考える」と「行動する」を交互に行うLLMエージェントの基本形

ReAct: Synergizing Reasoning and Acting in Language Models

要点LLMに推論の過程(Reasoning)と行動(Acting)を交互に生成させる「ReAct」を提案。Wikipedia APIで情報を取りに行くことで思考の連鎖の幻覚や誤りの連鎖を抑え、対話型の意思決定タスクでは模倣学習・強化学習を成功率で34%・10%上回った。

Shunyu Yao, Jeffrey Zhao, Dian Yu 他4名 arXiv:2210.03629 プロジェクト

2023年の論文

1本
4 注目度 注目度 5段階中 4

学習手法/ファインチューニング 定番 原論文 2023年 約2分で読める

DPO(直接選好最適化)――強化学習を使わず、単純な分類損失で人間の好みに合わせたLLM調整を

Direct Preference Optimization: Your Language Model is Secretly a Reward Model

要点RLHFの報酬モデルを新しい形で表すことで、強化学習を使わずに単純な分類損失だけで人間の好みに合わせた調整ができる「DPO」を提案。安定・高性能・軽量で、PPOベースのRLHFと同等以上の結果を出した。

Rafael Rafailov, Archit Sharma, Eric Mitchell 他3名 arXiv:2305.18290